エモい悪夢

しまった、日付が変わっている。まだ寝る前なのでよしとしよう。

 

いわゆる悪夢をよく見る。戦場で逃げ惑う、銃撃戦に巻き込まれる、胸を撃たれる、胸を刺される、公衆の面前で全裸になっている、ひどく不潔なトイレを使う羽目になる、家族が命の危機にさらされる、人前で大便を漏らす、身近な友人皆に嫌われる、などなど。

夢は深層心理の現れという説を信じるなら私は破滅願望がすこぶる強いということだろうか。反対にいい夢と言えば自力で空を飛んでいたことぐらいだ。それもひょっとしたら最後は墜落死というオチだったかもしれない。

 

先日の悪夢はこれまでと少しテイストが違っており、元恋人が私を直接訪ねて「今度結婚するから式に出席してほしい」と頭を下げるというものだった。

夢ならではの意味不明さで、話をしている場所は祖母宅の居間だった。祖母と、元恋人の婚約者であろう人が同席していた。

私は何と返事をしたのだったか。確か驚きつつも素直に喜んで快諾したように思う。その後何かしらの場面転換を挟みかけて目が覚めた気がする。

 

恋人同士だった当時、結構な年齢差があったにも関わらず私は添い遂げるつもりでいた。そんな恋愛でも些細なことではたと終わるのだから切ないし滑稽だ。ちなみに今でも嫌ったり憎んだりすることは全くなく、過去の恋愛の中でも唯一よい思い出である。

 

私は結婚式や披露宴が好きだ。幸せな非日常に身を置けるのは楽しい。コロナ禍でそんな機会も失われてしまった今、元恋人だろうと招待してもらえるならいそいそと出席するだろう。何の憂いもなくそう思えるようになったからこんな夢を見たのだろうか。ならこの場合は破滅願望ではなく単なる願望だな。フルコースが、食べたい。